国際的にも循環経済、サーキュラーエコノミー(Circular Economy; CE)の考え方について活発な議論がなされており、デジタル技術を活用したコミュニケーションの拡大がビジネスの促進につながっている中で、環境省が2020年7月28日に「資源循環×デジタル」プロジェクトの検討結果についての取りまとめを発表しました。
「資源循環×デジタル」プロジェクトでは、情報活用によるトレーサビリティ付与やコミュニケーションの促進機能に着目した、資源循環に関する情報プラットフォームの可能性について構想がされています。2030年の太陽光パネルの廃棄問題などを受けて、当プロジェクトを通じて太陽光パネルなどの特定製品のリユース・リサイクルを促進することが期待されています。
今回の検討では、資源循環に関わるメーカー、素材事業者、リユース・リサイクル事業者等よりヒアリングを行い、情報連携を進めることによる更なる資源循環の高度化や新規ビジネスの創出について、必要な要素、分野、ニーズ等の検討を行っています。また、ITプラットフォームの運営者からのヒアリングを行い、プラットフォームビジネス自体の運営に必要な要素や、参加者が情報プラットフォームから提供される付加価値等についても検討を行っています。
検討の結果を踏まえて、2021年度以降に資源循環に関する情報プラットフォーム等について具体的な実証を進めることを想定し、候補となる具体的なフィールドなど、今後の検討の方向性に関し整理しています。実証候補となる具体的フィールドとして、下記2点があげられています。
①特定製品に関するリユース・リサイクルの一体的運営
使用済の太陽光パネルを例に、回収からリサイクルまでの一連の過程に情報システムを導入する実証。
②工場排出物の管理合理化
情報プラットフォームに排出物管理情報を一元化し、リサイクル事業者・素材事業者等との間でコミュニケーション促進を行うモデルの実証。
参考リンク:
「資源循環×デジタル」プロジェクトの検討結果について