IEA PVPS

IEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)は、太陽光発電に関し、広く先進諸国間の研究協力や情報交換を進めるため、PVPS(太陽光発電システム研究協力実施協定)を実施しています。このIEA PVPSの12番目の研究タスクの目標として「世界的なエネルギー供給とCO2排出削減への主要な貢献者としてのPVの持続可能な成長のための重要な要素として、PV環境の持続可能性と安全性における国際協力と知識創造を促進すること」としています。

太陽光パネル廃棄問題

太陽光発電に使用する太陽光パネルは、製品寿命が約25~30年とされています。そのため、2012年のFIT(固定価格買取制度)開始後に始まった太陽光発電事業は、2030年後半~2040年頃には終了し、太陽光パネルを含む廃棄物が大量に出ることが予想されています。その量は年間800,000tが排出される見込みであるという。それにより、以下3つの懸念があります。①太陽光パネルが適切に廃棄されずに放置・不法投棄の懸念 ②太陽光パネルは、パネルの種類によって有害物質が含まれているため、適切に処分されない場合、有害物質が流出・拡散される懸念 ③一時的に最終処分場がひっ迫する懸念(ピーク時には、使用済み太陽光パネルの年間排出量が、産業廃棄物の最終処分量の6%におよぶという試算がある)

太陽電池モジュール

複数の太陽電池セルを所定の出力が得られるように電気的に接続したものを、長期間の使用に耐えられるようガラスや樹脂を用いて封止したものです。機械的強度を確保するとともに、固定設置するための枠を取り付けます。太陽光パネルとも呼ばれます。

セル

太陽電池の基本単位です。セルは、モジュールを分解した時にもうこれ以上は分解できないという一番小さな単位で、「太陽電池素子」という呼び方もあります。セルが太陽光エネルギーを電気エネルギーに変える割合を「変換効率」といい、セル1㎠に対しての変換効率を「セル変換効率」と呼びます。

WEEE指令

有害物質が含まれる廃電気電子機器(Waste Electrical and Electronic Equipment:WEEE)の発生抑制、およびリサイクルの促進による埋立処分量の削減、環境・健康への影響低減を目的として「WEEE指令」が制定されました。その後、2012年7月には、使用済み太陽電池モジュールを含む廃電気・電子機器の発生抑制、およびリサイクルの促進による埋立処分量の削減等を目的に、「改正WEEE指令」が制定されています。

PV CYCLE

PV CYCLEは、使用済み太陽電池モジュールの自主的な回収・リサイクル・適正処分システムの構築を目的とした非営利団体(生産者責任機関)です。2010年より活動を開始しています。改正WEEE指令に基づく各国法に準拠した処理業者の一つであり、欧州市場における太陽電池モジュールメーカーの90%以上が加盟しています。
PV CYCLEが欧州全体で回収した使用済み太陽電池モジュール重量(累積)は、2010〜2017年末で約19,195トンに上っており、回収重量のうち、その大半が非住宅で運用されていた太陽電池モジュールとなっています。各国で使用済み太陽電池モジュールの回収・リサイクル・適正処分に取り組むPV CYCLEは、各国の法制度に準拠して活動を行っています。

固定価格買取り制度(FIT)

Feed-in Tariffの略で、再生可能エネルギーで発電された電気を、国が定める価格・期間で電気事業者が買い取る制度です。FITは2012年7月1日に開始し、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)」に基づいています。
太陽光発電の余剰電力(住宅用などの10kW未満)を電気事業者が買い取ります。その際に使われた費用は、電気料金の一部として国民が負担する制度(再生可能エネルギー発電推進付加金)となっています。
国民負担額の増加など課題により2017年4月に改正FIT法が施行されさました。以前は設備認定(設備を確認する)でしたが事業計画認定(事業計画を確認する)に変わりました。より確実に事業を行う案件を認定する仕組みです。

3R

リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、 リサイクル(Recycle)の3つのRの総称で、スリーアールとよびます。循環型社会を実現するための重要なキーワードです。
リデュースは、発生抑制のこといい、製品をつくる時に使う資源の量を少なくすることや廃棄物の発生を少なくすることを意味します。資源の消費をもとから減らす一番重要な行動です。
リユースは、再利用のことをいい、使用済製品やその部品等を繰り返し使用することを意味します。あらゆるものの再利用を実現可能とする技術開発の取組があります。
リサイクルは、廃棄物等を資源として分別し、原材料やエネルギー源として有効利用することを意味します。その実現を可能とする製品設計、使用済製品の回収、技術・装置の開発などの取組があります。

太陽光発電

太陽電池を用いて、太陽光を直接的に電力に変換する発電方式です。
太陽電池(ソーラーパネル、モジュール)にある半導体に光があたると電気が生まれる「光電効果」という仕組みを利用しています。夜間や日照不足の時間は発電することができない点がデメリットで、その分コストも高いです。世界で初めて太陽光発電が使われたのは、1958年のアメリカの人工衛星です。燃料が届かない宇宙で、電源として用いられました。世界的に普及したのは1990年代後期~2000年代初期で、最初はヨーロッパで普及しました。現在、太陽光発電の累積導入量の世界1位は中国、2位はアメリカ、3位は日本です。(国際エネルギー機関(IEA)が2019年に発表)日本では2009年の余剰電力買取制度、2012年にFIT制度(固定買取価格制度)を導入したことにより、太陽光発電の普及に大きな影響を与えました。一方で太陽光パネルの製品寿命を迎える2030年以降の太陽光パネル廃棄問題が課題にあげられています。

再生可能エネルギー

太陽光・風力・地熱・バイオマスといった地球資源の一部など自然界に常に存在するエネルギーのことです。枯渇しない、どこにでも存在する、CO2を排出しない(増加させない)という特徴があります。脱炭素社会の実現に向けて、世界で注目されているエネルギーです。
エネルギー基本計画の柱となる電源構成について2030年には再生可能エネルギー比率を22~24%を検討、2050年の参考値が約50~60%と提示されています。現在の比率は18%(2019年度)ですので、大幅な引き上げとなります。また、現在の日本のエネルギー自給率は10%を下回っており、エネルギー安定供給の観点から、この改善が必要です。再生可能エネルギーは国産のエネルギー源のため、エネルギー自給率の改善にも寄与することができます。