9月、バッテリー再生・材料会社のRedwood Materials(テスラの共同創設者JBストラウベル氏創業)は世界最大の奉仕団体の1つであるロータリークラブと協力し、電子廃棄物の回収を開始しました。使用済みのバッテリーや電子機器から貴重な金属を取り出し、電気自動車(EV)用の新しいリチウムイオン電池を製造することを目指しています。
米ネバダ州リノに拠点を置く同社は、今年シリコンバレーで開始された同団体との最初のプログラムをベースに、ロータリークラブとのリサイクル提携を全米に拡大して使用済みバッテリー、携帯電話、ノートパソコン、電動工具、その他の機器を臨時回収所で集めています。また、EV用バッテリーの電極の製造も準備中で、リチウム、ニッケル、コバルト、銅という最も貴重な金属の分離が可能となるリサイクル工場が年内に一部運用を開始する見通しです。
大手自動車メーカーがEVやEVトラックの増産を計画していることから、リチウムイオン電池に使用される材料の需要は急増し、今後数年間で需要は少なくとも500%増えるとみられています。
リサイクルで必要な材料の一部を賄うことはできるが、カリフォルニア州ソルトン海の地下にある火山性の塩水からリチウムを採取する計画など、さらなる採掘・抽出も需要に応えるための方法が必要となります。
Redwood Materials副社長のアレクシス・ジョージソン氏によると、
「このような急激な需要増にリサイクルでは対応できない。実際、気候変動対策製品を作るためには、多くの新しい鉱物を採掘する必要がある」
「しかし、一度配備された製品は、ほぼ無限にリサイクル可能なサイクルに入るだろう」
とのことです。
<参考URL>
https://www.technologyreview.jp/s/287547/inside-a-battery-recycling-facility/