環境省は「令和5年度デジタル技術の活用等による脱炭素型資源循環システム創生実証事業報告書」を公開しました。
本実証事業は、使用済PVモジュールの効率的な回収やリユース・リサイクルの促進を目的とし、トレーサビリティを確保した一体的な管理情報プラットフォーム実証として、以下の点を含んだ実証が行われています。
- 法規制(環境省ガイドライン等)に則した使⽤済PVモジュール管理・オペレーションのデジタル情報PF化
- デジタル情報PF利⽤による使⽤済PVモジュールデータの⼀元化・可視化
- ブロックチェーン技術の利⽤によるデータ・書類の⾮改ざん性・トレーサビリティ担保
令和3年度は、情報PF構築に向けたマーケットの基礎的な調査や情報PFビジネスの活性化に向けた出口戦略が検討され、令和4年度は実際の情報PFの試作や実用化に向けた課題整理が行われました。これらの成果を基にして令和5年度は、実際の使用済PVモジュールのリユース・リサイクル取引きにおける検証、リユース可否判定方法の確立やリユースパネルへ保険を付保する有効性検証の検証等が実施されています。
これまで、使用済太陽光パネルの適正廃棄・リサイクルやリユースの促進に向けて法規制や施設導入などの議論が進む一方で、パネルを廃棄する排出者やリユースパネルを活用したい利用者が必要な情報にアクセスできないという課題がありました。本実証事業で国内の使用済PVモジュールを一元管理するシステムが確立され、他再エネ設備廃棄物へのシステムの横展開や太陽光発電に関わる業界連携が見込まれると報告されており、今後、経済性を確保した資源循環経済と市場創出が期待されます。
<参考URL>
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.env.go.jp/content/000211466.pdf
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.env.go.jp/content/000211467.pdf